おいしいごはん(2020/12/4-6)

先週の金曜日の夜、仕事終わりに恋人の家に行った。そこから数日、美味しいものばかり食べた。

 

4日の夜は、恋人のうちで、恋人が作ってくれたボルシチを食べた。

前に作って冷凍していたペリメニもあわせて食卓に並べ、「ロシアパーティーだ!」と言いつつ、2人で美味しく食べた。ボルシチという料理は、赤カブが入っているおかげで、スープや他の材料が全て赤く染まってしまうのだけれど、色味が与える印象のわりにすごくやさしい味がした。あったか〜くてやさし〜いお味で、野菜もたっぷりなので、本当にいくらでも食べられるような気がした。恋人が作ってくれたボルシチには、キャベツとじゃがいもと赤カブと牛肉のスネ肉が入っていた。恋人が調べたところでは、ボルシチは日本でいうお味噌汁みたいなもので、具として何を入れるかはわりかし自由らしい。

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ちなみに、この日恋人宅に行く前に、駅前の喫茶店に寄ってホットカフェオレを飲んだ。口元に運ぶときにカップの内側を覗いたら、表面にプリズムのような光が映っていた。私が座った席のちょうど真上の天井部分に、ステンドグラスのようなデザインのガラス(?)がはめ込んであって、そのカラフルな光がカップの表面に映り込んでいたのだ。カフェオレのやさしいブラウンとカラフルで明るい光のコントラストがおもしろかったので、今度からはあのガラスの下の席に座ろう〜と思いながら店を出た。

コーヒーみたいな、真っ黒な液体の上にも映るのかしらん。真っ黒の上にプリズムみたいな色が見えたらおもしろいな。今度行ったときにはホットのブレンドを頼んでみようかな。

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5日、朝にベッドの上でゴロゴロしながら武田百合子の「富士日記」を読んでいたら、文中に「夜はトンカツ」とあって、それを読んですぐに「トンカツよくない!?」と恋人に言ってみたら、恋人も同意してくれて、その日のお昼はトンカツになった。

調べて見つけたトンカツ屋さんはどうやら有名店で、かつ、土曜日のお昼だから混んでるかな〜と心配だったけれど、行ってみたら案外空いていてほっとした。店内には小型のテレビが置いてあって、サッカー中継が流れていた。「テレビがある飲食店は私(たち)を裏切らない」というのが私の持論で、今回のお店も私の持論の正しさを証明してくれる形となった。私はお店おすすめのロースカツ定食、恋人はカキフライ定食を注文した。2人でわけわけして食べた。とにかく美味しかった。

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しばらくすると、他のお客さんが帰ってしまって、店内にいる客は私と恋人だけになった。テレビのついたトンカツ屋さんで、美味しいトンカツを食べ、白米を口に運び、お味噌汁をすすって、時々お漬物で口内をすっきりさせて(ごぼうのお漬物がとても美味しかった)、恋人が分けてくれたカキフライを食べて、またロースカツを食べて…そうやってお腹がだんだん膨れていった。土曜の昼だな〜。食べている間は、それほどおしゃべりをせず、2人でずーっと「美味しいね」「美味しいね」とだけ言い合って黙々と食べた。これからもこうやって美味しいものを2人で食べて、それが切り離せない記憶になっていくんだろうなあ、とぼんやりと思った。食事…人間の生活から決して切り離せぬもの…。

お家に帰って、ベッドで2人並んでIPPONグランプリを見た。休みの夜に、ベッドに寝転がって毛布を被って誰かと一緒にお笑い番組を見る…早めに来たお正月みたいな、こういう気持ちってなんだっけって考えていたら「幸せ…」と隣で恋人がつぶやいていた。

番組を見ているうちに、だんだんお腹が空いてきた。ふと思いついて「ピザ食べたい!」と横を向いて言ったら「頼む?」と間髪開けずに言われた。もちろん「だめだよ」と言われるのを期待していたわけではなかったけれど、即受け入れられたらられたでためらってしまう。「でもこんな時間にピザとか、ワルじゃない…?」と聞いたら「ワルしましょうよ〜!」とノリノリの声で返事が来たので「最高の相棒だぜ!」と言って、ベッドの上でけらけら笑いながらハイタッチをした。

ピザを食べながらIPPONグランプリを見る土曜日の夜…さいこ〜。西田おもしろかったねえ。

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6日の朝、フルーツサンドを食べた。このフルーツサンドは、本当は前日の夜のデザートとして買ったのだけれど、ピザを食べてお腹がいっぱいになったので、朝ごはんになった。見た目の華やかさと違わず、とっても美味しかった。

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この日は2人で朝から海に行った。海岸を歩く前に、漁港の漁協直営だというごはんやさんに行った。やはり人気のお店で、12時過ぎに着いたら先客が多くいて、店の外で待つことになった。待っている間に店員さんから注文を聞かれて、食券を渡されるシステムだったのだけれど、待ち時間の途中から食券で遊んでいた。

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私はサワラの塩焼き定食、恋人はタチウオの塩焼き定食をそれぞれ頼んだ。お魚の身がやわらかくて脂がのっていて、とても美味しかった。また、「美味しいね」「美味しいね」と言い合いながら黙々と食べた。

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そういえば、お店が出してくれた湯のみが茶色のと緑色ので、恋人が「どっちがいい?」と湯のみの色を選ばせてくれた。そういうところがいいなあ、と思う。

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お家に帰って、ほうれん草入りのお鍋を食べながら、THE MANZAIを見た。帰宅がかまいたちに間に合わなくて残念だったけれど、日曜の夜にお鍋を食べながら誰かとお笑い番組を見るのいいですねえ。中川家の、だるんだるんに力が抜けているのにおもしろいの、やっぱりすごいよなあ。

 

ということで、4日の夜から6日の夜まで美味しいものばかりを食べていました。ひとりで過ごしていると食事が適当になりがちだから、こんなにきちんと食事をとるのは久しぶりだった。そういえば、以前は白米を全く食べなかった私が、最近は白米をもりもり食べている。これもコメクイの恋人の影響である。食事…人間の生活から決して切り離せぬもの…。